あした天気になれ

カテゴリ:日記( 11 )

本当のフランス料理を日本へ持ってきてくれた人


そんなに遠くない昔にはフランス料理は、極北の日本で驚くほど適当に、間違ったかたちで存在していました。

そこに、料理などまるで門外漢の一人の青年が、ふとしたきっかけでフランス料理の世界に足を踏み入れます。

料理を知らないかわりに、青年には有り余るほどの知識欲と物をしりたいという素直なこころ思わずまわりの人たちが助けてしまう人間的魅力を備えていました。

私たちがいまや家庭でも正しいフランス料理やビストロの味を出せるのも辻さんがいてくださったからなんだなと初めてわかりました。

一人の青年の成長譚としてもフランス料理の誕生の姿としても美味しいものの好きな方にも辻調理学園についても知ることができます。

海老沢泰久の流れるように読みやすい文体で厚さもきにせず読破されることうけあいです。

本当に素敵な本です。

ココロからおすすめします。

辻静雄の半生
1992年に出た単行本の文庫化。

辻静雄の半生を小説化したものである。

辻は大阪の辻調理師専門学校の実質的な創始者であり、フランス料理の研究家としても知られた。

しかし、もともと料理の道を目指していたわけではなく、ひょんなことから料理業界に飛び込むことになってしまったのであった。

ところが、いったん料理学校に携わりはじめてからは、たちまち成功の道を歩んでいく。

そのあたりが詳しく書かれているのだが、成長と成功の物語であり、読んでいて非常にスピーディかつ軽やかで、面白い小説であった。

熱心な取材を行ったようで、情報の量と正確さも素晴らしい。

料理についての描写にも工夫があり、美味しそうだった。

構成にやや難あり。

辻静雄の功績
辻調理師学校の創設者である、辻静雄の物語で、導かれた運命に、本来もっている彼の大きなエネルギーが合わさり、興味深い人生がとても面白く描かれています。

新聞記者をしていた辻静雄が、大阪で料理学校を経営していた辻徳一の娘と結婚したことが発端となり、料理の世界へ入り、また大学でフランス文学を専攻していたことから洋書を読み、フランス料理への傾倒が始まります。

そしてその洋書の著者たちに会いに、またフランス料理を本場に食べに渡航し、名だたるシェフや美食研究家たちと知遇を得ます。

これは、まだ辻静雄の物語の助走にしか過ぎませんが、辻静雄の半端でない探究心の旺盛さが既にわかります。

そしてこの後、海外の著名なシェフを招いたり、フランスでの学校設立など、生涯にわたり幅広い活動をします。

彼が書いた料理に関する多くの本は、今読んでもデータ的なことを除けば古くないですし、有名となっている料理人に、辻調理師学校出身の人が沢山いることから、多くの書物と学校での料理人の育成は、後世に残る功績として多大なものがあったことを、改めて感じざるをえません。

美味礼讃 (文春文庫)海老沢 泰久
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by ayapin1r | 2010-09-11 20:24 | 日記

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